逢いたかったよ〜♪第2回 9代目林家正蔵

 なに?落語がブームだって?ブームって言われてもね、そもそも一般大衆の娯楽であったはずのものですからブームも何もあったもんじゃないはずなんですけどもね。日本の古典芸能の括りで追いやられっちゃうのが怖い怖い、まんじゅう怖い。すみません、今はお茶が怖い。お母さん、このごはんこわいよ!え、5日前の?そりゃないんじゃないの?やっぱり才能ないな。ガックシ。

 気を取り直して。林家こぶ平が正蔵を継いで9代目になったというのはご周知の事と思います。7代目は祖父が名乗っていて、8代目は晩年に林家彦六と名乗る方。8代目は一代限りの約束で海老名家から譲りうけたんですが、これはこぶ平の父である三平が後々襲名するということが含みにあったわけです。(この時三平はまだ真打まであがっていなかった。)ところが、8代目よりも先に三平が亡くなってしまった。8代目は供養のために名前を海老名家に返し、自身は「彦六」という名前を名乗ったという経緯があるんです。それをこぶ平が襲名した。歌舞伎と違って親から世襲していかなければならない名前というわけではないのですが、過去の出来事からして納まるところに納まったと。今後の落語会に明るい知らせだったことは確かです。

 その襲名披露興業で各寄席を回っておりまして最後にやってきましたのがお馴染み池袋演芸場。で、行ってきた次第。そろそろ他の演芸場にと思ってんですが、何しろ近いし今回は見落とされがちな穴場なのでさほど労せず席をとれたってんでまた次のことにして。でも新しいところに行くって力がいるんだよね。誰か一緒に行ってくれませんかね。

2005年4月24日(日) 池袋演芸場 昼の部 九代林家正蔵襲名披露興業

12:00 開場
 前売り券は買ったものの全自由席なので早めに行きました。やはりすでに10人程並んでおりましたがほとんど当日券めあての方で私は3番目に入ることができました。そんなにあわてなくても大丈夫だったみたい。でもこういう気持ちは大事だよね。前の2人は老夫婦。先頭だったことに喜んでいらっしゃって「一番前の席にすわるべ」(「べ」とは言ってなかったかも)と打ち会わせしてたけど「首疲れるんじゃないですかね?」 と助言せず私は3列目の中央の席に座った。イヤな奴。

13:00 開演
  トリが正蔵でそれまでに林家一門を中心にした番組。いっ平はきてなかった。こん平師匠も今は病気リハビリ中と言うことで残念。印象に残っているのは林家鉄平「堀の内」。粗忽(あわて者)話です。落語を聞いて「意味がよくわからない」と言う人がいるけど、これだったら素直に入れると思います。ただこの前、立川談志師匠著「新釈落語噺」(中公文庫)で「堀の内」についての問題点等を読んでいたら、ただ笑っているだけでは駄目かなと思ったりした。こっちも勉強しないといけません。そのためにも家元の落語を観に行きたいな。チケット取れるかしら。あ、鉄平さんは面白かったですよ。

 その他に春風亭一朝さんもよかった。演目忘れちゃったんですけど。あとこの方も観たかったです川柳川柳(かわやなぎせんりゅう)さん。軍歌を歌いまくるのが売り物でこのときも全開でした。色物は大神楽の扇家勝丸さん、そして紙切りの林家正楽師匠。曲独楽の三増紋之介と活きの言い方揃いで楽しい時間を過ごしました。

15:00 お仲入り 襲名披露口上
 橘家圓蔵、鈴々舎馬風、春風亭一朝と共に九代正蔵が登場。口上です。こういうのが観れるのも嬉しいね。

 そして圓蔵の落語は楽しかった「道具屋」。もう口から言葉がドンドン出てくるわ、出てくるわ。勉強不足の私にはついていけない所もありましたが、こういった重鎮も聴いていきたいね。それには池袋を出なければ…。

16:00 九代正蔵 登場 
 
よ、待ってました。やったのは「ねずみ」。演目時間が長く、じっくり聴かせる噺。「自分は三平にはなれない、それなら古典をじっくりやっていこう。」そんな決意が伝わってきました。ただ人情噺なのでそうなのかもしれないけど演じ方がウエット過ぎるような気がした。好みの問題かもしれないけど。どうなんだろう。それを見極めるためにもこれから追っていきたいと思います。

(2005.5.5)