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〜Oldies is goodies.〜
ここでは『すなあらしのテレビジョン』で使われた音楽についてのお話を。
しゃっくりママさんの記念すべき第一回公演『すなあらしのテレビジョン』(1995年3月)は私にとってお気に入りの作品です。今観るとグダグダな部分が多々ありますが、それも含めて私のいい思い出です。

私はもともと脚本を書くという作家的素質は全くありません。ですから他の誰かに書いてもらったらどれだけ良いかと思うし、そういう人物に巡り会えなかったのがしゃっくりママさんの演劇活動が続かない大きな原因の一つとなっています。この『すなあらし』においても同様で脚本は中々書き上げることができませんでした。ただ頭の中では東映ヤクザ映画からインスピレイションを受けて作れないかということだけでした。当時いきつけのレンタルビデオ屋サンにやけに充実していたために、私は高倉健さん、鶴田浩二さん、藤純子さんにはまりっぱなしでした。「昭和残侠伝」シリーズ、「緋牡丹博徒」シリーズ、「明治侠客伝三代目襲名」など。
ヤクザから足を洗うことって難しいのね。そんなことを思っていると、私も同じだと気づいたのです。卒業間近なのに就職活動もしてないし、お前はこれからどうするのか?芝居を続けたいのか?やめとけ。芝居なんて続けられるわけはない。でも結局は足を洗うなんてできそうにない葛藤・・・そんなことを根っこにすればいいじゃないか!と執筆に取り掛かりました。が卒論に苦しめられていたのと、作家的才能がないのとで、結局大半は出演者の方々のお世話になりましたけど。
音楽についてはこのころくらいからいろんなものを聴くようになり、劇中でも使いたい!とコレでもか言うくらいMEをかけまくりました。不思議なことにこの構成で最初から最後まで聴くと一つの物語のような、『すなあらし』のアナザー・サイドといった趣です。皆さんもこの曲順でカセットなり、MDなりCDなりと作ってみてはいかがでしょう?・・・そんな暇ないか。
※ 曲目にマウスをあわせるとあら親切!入手可能なCDを紹介!
1.「Texas-Texas Border 」 Thomas Beckman
チャーリー・チャップリンの映画「偽牧師」の主題歌です。本編ではマット・モンローが歌っていました。この方は007の「ロシアより愛をこめて」の主題歌で有名ですね。MEとして使ったのはチェロバージョン。
2.「CREOLE」 THE CRUSADERS
1970年代後半フュージョン・ブームの先駆となったグループ。そもそもフュージョンて何?調べるとジャズとロックの融合(フュージョン)ということらしいです。私はジャズは苦手なのですが、この方々は聴きやすいです。黒人グループなのでファンク風味も入っていいノリです。え、ファンクって何かって?元々は黒人の体臭を指すスラングだったのが、黒人特有のフィーリングをいうようになったようです。勉強になるっしょ?
3.「ラスト・シーン」 TVドラマ「探偵物語」より
大学時代の私は松田優作好きでした。彼が原因で演劇サークルに入ったようなものです。「探偵物語」は彼の死後すぐに再放送されたものを観ました。どちらかというと私は「遊戯シリーズ」のようなアクションものが好きで、それほど熱心に観ていませんでした。しかし数年経って観直してみると全く印象が違い、面白いのにビックリしました。
4.「ハイスクール・ララバイ」 イモ欽トリオ
小学校中学年ぐらいですね。これが流行ったのは。彼らが出ていた欽ちゃんの「良い子悪い子普通の子」を私は観さしてもらえませんでした。「子供はもう寝なさい!」と無理やり布団に入れらて。私が寝ている部屋の隣ではこの番組を観ている家族の笑い声が・・・多分21時か22時くらいだったでしょ。子供にしてみれば未知の時間帯。大人の時間ってやつだ。今どきの子供たちは夜更かしは当たり前かもしれませんがね。当時友達が「俺、昨日深夜0時まで起きてたんだぜ!」と自慢していたことを思い出します。私もそんな時間まで起きているってどんな感じなんだろうと羨んだと同時に不良!と内心彼を見ていました。
5.「NIGHT LIFE IN TWIN PEAKS」 TVドラマ「TWIN PEAKS」より
大学2年のときにデヴイッド・リンチのこのドラマが流行りました。WOWOWで放映されていたため観られる人が限られていたにもかかわらず凄い人気でした。今振り返ってみると訳のわからない作品だった。「ふくろうは、ふくろうであって、ふくろうではない。」ってどういうこと?
6.「唐獅子牡丹」 高倉健
やはり一応ヤクザものですから。本当は藤純子の歌をかけたかったんですけど、みつからなかったのでこの曲を。任侠映画では敵の屋敷に殴り込みに行くシーンでは必ず主役の方の歌が流れます。そしてどれもカッコイイんです。任侠ものではないですが、私は若山富三郎が歌う「極道ブルース」がお気に入りです。彼が主演の「極道」の主題歌です。「極道ニャ−、極道ニャー、明日がないヨォー」と歌う彼にしびれます。本編もヤクザ映画ではなく、スプラッタームービーの様相を呈しています。
7.「一郎のテーマ」 映画「僕は天使ぢゃないよ」より
これはマリナーズの試合で流れてるわけじゃありません。(くだらない・・・)あがた森魚の第一回監督作品からです。演奏はティン・パン・アレー。出演者には泉谷しげる、友部正人、そして大滝詠一さんも!ビデオレンタルされています。大滝さんの歌う「びんぼう」で踊るシーンは 必見でしょう。
8.「BO DIDOLEY」 BO DIDOLEY
ジャングル・ビートと呼ばれる彼独特のリズムが熱帯へといざないます。
9.「WITH EACH BEAT OF MY HEART」 STEVIE WONDER
大学時代はソウル・ミュージックをよく聴いていました。入り口は米米クラブ。彼らの4枚目のアルバム「GO FUNK」(ごはん食うのダジャレ)はホーンセクションがフューチャーされていたりJB風でごり押ししたりと楽しい仕上がりでした。同時期には久保田利伸やら岡村靖幸、鈴木雅之とソウル・ミュージックをリスペクトしたミュージシャンたちが活躍しだしておりました。TOPSなんてのもありましたね。スティービー・ワンダーはこの曲の入ったアルバムしか持ってません。当時のニューアルバムです。普通なら「いとしのデューク」とかから入るんでしょうけど。
10.「小津ポルカ」 ?
当時交際していた彼女が小津安二郎の映画が好きで、それまで観ず嫌いだった私を文芸座の特集上映へ連れ出して観たのが「お早よう」と「晩春」。小津初体験の私は一本目はちゃんと観たものの、あの独特の会話のテンポに二本目は心地良い眠りに入ってしまいました。しかしその時の影響は大きく、『すなあらし』では会話のマネを入れたりしました。
11.「A-B-C、1-2-3」 The Tokens
「ライオンは寝ている」の大ヒットを放ったグループ。これは彼女ができた喜びを語っている歌です。嬉しくて叫び出したいけど何て叫ぼうか?ABCDEFG!1234567!ということなのでしょうか?
12.「Humoreske」
久米宏と横山やすしが共演という人気バラエティ番組を御存知でしょうか?TVスクランブル。その中で「道徳の時間」というコーナーがありました。道徳の教科書から一つのケースを紹介して、日常に起こりうる様々な問題について視聴者から意見を求めるもので、毎回楽しみに観ていたものです。教科書を読むときに流されていたのがこの曲。何かお話を読んで聞かせるという時はこの曲がすぐ浮かんできます。ので使った次第。
13.「法隆寺」
登嶋氏がGOGOマッスルダンス用に持ってきた曲。サブリミナル効果のある曲だそうです。当時流行りましたよね。アリガタイ気持ちになるんでしょう。その他はunknown。
14.「無題」 アルバム「浅川マキの世界」より
1970年中津川フォークジャンボリーの記録映画「だからここに来た!」で初めて彼女の「夜があけたら」「かもめ」を聴きました。フォークジャンボリーなのに何故にブルース?ということはさておき、あの低い声、そして亜土ちゃんと共通する年齢不詳なビジュアル。すぐにCDを購入しました。このアルバムは現在廃盤です。買っておいてよかった。今度でいいやと思って、いつの間にやら廃盤になってしまっていることが何枚あることか。
作詞、構成等を寺山修司が担当。「書を捨てよ町へ出よう」にワンシーンだけ出てましたね。使ったのはアルバム中で曲と曲の間に流れるS.E.。
15.「Country bear is coming to town.」
16.「もうまぶだちなんていわせない」
この2曲はチカドンとヨーコちゃんに任せたシーンで流されたもので、知人にワザワザ作ってもらったようです。その他詳細はunknown。
17.「RIOT IN CELL BLOCK #9」 The Robins
音楽を聴くうえで、お好みのミュージシャンでCDを買っていったりすることは当たり前ですが、作詞家、作曲家等で聴いていくのもいいものです。例えば1980年代でのアイドル歌謡曲では筒美京平作品に必ずぶつかります。山口百恵のヒット曲といえば宇崎竜堂−阿木耀子コンビ。松本隆の詞が好き!とか。極めつけは古賀メロディーでしょう。
シンガーではなく、ソングライターから音楽を聴くと同じ曲でもまた違った味わいが出てきます。石原裕次郎の「夜霧よ今夜もありがとう」は浜口庫之助の詞曲。スリーキャッツの「黄色いさくらんぼ」、守屋浩「僕はないちっち」、スパイダース「夕陽が泣いている」も同じ人が書いているとなると俄然浜口庫之助に興味がわいてきます。同様に千昌夫の「北国の春」で知られている遠藤実は山本リンダに「こまっちゃうな」を提供しています。これも面白い。
話がだいぶそれましたね。 アメリカン・ポップスの歴史上にも重要なソングライター達がいるということを言いたかったのですけども。キング・オブ・ロックンロール、エルビス・プレスリーに曲提供をしていたソングライター・コンビ、ジェリー・リバー&マイク・ストーラー。「ハウンド・ドッグ」はカバーですが、「監獄ロック」などヒット曲を連発させていった彼ら。エルビス以前にはこのロビンズ、後にコースターズと改名するグループに「ヤケティ・ヤック」、「ポイズン・アイビー」とウキウキソングを書いていたのです。
18.「ALEXANDER'S RAGTIME BAND」 RAY CHARLES
「ホワイト・クリスマス」で有名なアメリカのポピュラー−ソングライター、アーヴィング・バーリン作品。映画「ショウほど素敵な商売はない」で唄われたものです。マリリン・モンローの妖艶さには目を惹かれましたが、相手役のドナルド・オコナ−にはガックシ。私のフェイバリッド・ムービー「雨に唄えば」のオコナ−はどこへ行ったの?なのにあなたは京都に行くの?アッチョンブリケ。
今回使ったのはレイ・チャールズが歌ってます。友人、オダチャンが私の20才の誕生日に一緒にいった中古CD屋で買ってくれたものです。
19.「Pizzicato-Polka」
20.「柔」 美空ひばり
私の父はナツメロ番組が好きで、子供の頃は他のテレビ番組を観たいのにチャンネル権がなくてよくつきあわされたものです。こんなつまらないもの!と思っていたのに今となっては私の方が熱心に観ていたりして。血は争えないものですね。
ひばりさんは「お祭りマンボ」や「車屋さん」から入って、「港町十三番地」 そして「人生一路」にとどめをさします。
21.「Tarzan of Harlem」 CAB CALLOWAY
映画「ブルース・ブラザース」で彼が歌う「ミニ・ザ・ムーチャー」に感激し、すぐさまサントラCDを買いました。この中には他にレイ・チャールズ、アレサ・フランクリン、JBも参加しており、ソウルミュージックの入門としても聴くことができます。ここからサム&デイブ、ウィルソン・ピケットとかへと手を出してみると楽しいです。
しかし彼の死後に作られた「2000」はやっぱりいただけなかった。ジョン・ベルーシもいないし。
22.『花と竜」 高倉健
23.「Maybe Someday Baby」 DELBERT McCLINTON
ジョン・レノンにハーモニカを教えた男。彼はそう言われています。あまり歌は上手くありませんが、ハーモニカと曲のノリがいいこの曲は好きです。
24.「伊勢佐木町ブルース」 青江三奈
25.「THEME FROM ENTER THE DRAGON」 映画「燃えよドラゴン」より
賭博場のシーンでこの2曲を使いました。
26「M-9」 映画「殺人遊戯」より
松田優作主演の「遊戯シリーズ」第二作目から。私は三作目の「処刑遊戯」の予告編が大好きなのです。レンタルビデオに入っていると思うので見てみてください。優作の歌う「夏の流れ」をBGMにして過去の映画の1コマがスライドのように写されていき、最後にアップの顔が点滅していく。ああ、もう彼はいないのだな、としみじみ思うと涙が流れてきます。
27.「WHY AREN'T YOU READY」 PINK CLOUD
別にチャー好きなわけではないんですけども、最初に買ったCDの一枚。ちなみに他は米米クラブの「E・B・I・S」、海援隊のベスト。
28.「生活の柄」 高田渡
高校生のときから岡林信康を聴き、はっぴいえんどにはまるというヒネタ音楽趣味をしていました。周囲はボウイ(デビッドじゃなくて、布袋と氷室のね)とかなのに。大学に入ってからもさらにフォークソングにハマっていき、あがた森魚、遠藤賢司、加川良、斉藤哲夫、友部正人、西岡恭蔵と突き進みました。中でも高田渡が一番のお気に入りです。渡さんの歌は近現代詩に曲をのせるというものが多く、「生活の柄」は山之口獏の詩からです。言葉が心に染み入るんですよね。Jポップなんか薄っぺらく聴こえてしまいますよ、本当に。
29.「Whatevewr」 oasis
エンディングです。別に頼んでもいないのにチカドンが「これ流してよ」と持ってきました。ビートルズの再来みたいな扱いをされていたのは知っていましたが、聴いてみると中々いいですよこれは。
そして終演後に必ず流すのが大滝詠一さんの「シャックリママサン」です。そもそも劇団名を考えるにあたって私の最も尊敬する人物、大滝さんの曲からいただこうということは決めていました(非公認)。そして当時廃盤だった「ナイアガラ・ムーン」の一曲から選びました。聴いたことはなかったのですが、響きがなんともよかったので。決めてからジャニスで借りて聴いてみたらやっぱりコレにして良かった!名曲です。