<園子温監督 『自殺サークル』 リポート>
 2002年3月9日より新宿武蔵野館にて園子温監督作品『自殺サークル』が劇場公開されました。そして3月20日に私観てまいりました。そのときのレポートを今回は書いていこうと思います。が、その前に私が如何にして出演に至ったのかどのように撮影がなされたのかを書いてみます。
2001年3月17日 オーディション
 1998年を最後に私の演劇活動は休止状態となっていました。それには様々な事情があります。私の体調不良、役者や演劇への不信感などいろいろが重なってのことで、つまり「やる気」をなくしたわけです。なぜ復帰しようと思ったかはいろいろ考えて自分に無理せず楽しくやっていこうという結論が3年かかって出たためでそれで「やる気」が少しずつ戻ってきました。
 そしてこの年からオーディションを受け始めます。まず石井輝男監督の『盲獣VS一寸法師』ですが、見事不合格。(ちなみに高谷基史さんはその前の作品『地獄』に出演しています。)次に受けたのがサモ・アリナンズの公演キャストオーディション。(!)しかし「あなた彼女いないでしょ。」と酷評され不合格となりました。
 やっぱりダメだと思っていた時に受けたのがこの『自殺サークル』のオーディションでした。選考内容は前もってもらった台本からやりたい役を選んで演技するという今までと同じもの。私が選んだのは駅員さんの役。審査員の方たち(園子温さんはいなかった)はどうしてその役を選んだのか不思議がっていました。そうですよね、みんな永瀬正敏さんがやった刑事やROLLYのジェネシスなど主要な役を必死にやっている中で、私はワンシーンしか出ないしかもメインストーリーから外れてる。でも私はその時の役者のテンション、ブランクを考えてそのワンシーンで精一杯だとわかっていました。一所懸命に演じました。その熱演(?)からか審査員の方々は笑っておりました。あ、またダメかと会場を後にしました。
 しかし合格!後日スタッフの方に聞くと駅員さんの志望者は他にも何人かいたようで、私が最初に演じたということが決定理由だったようです。ま、なにはともあれ出演が決定したわけです。
2001年6月6日 撮影
 撮影は都心から離れた某駅の倉庫にて行われました。前の撮影がおしていたようで予定よりだいぶ遅れて始まりました。そのシーンは刑事役の石橋凌さんと永瀬正敏さんと私の3人だけ。プロの俳優と3年間全く役者をしていなかったいわば素人さん。いやでも緊張しますはっきり言ってこのときの記憶は定かではありません。宙に浮いた感じ、頭がグルグル回って何がなんだかわっからないのよ状態。
 撮影前に私が皆さんに紹介されました。「えー、駅員さん役の田澤さんです。」(注・しゃっくりママさん時代から名前は田沢好一にしていますがこのときは田澤です。なのでエンドロールもこの字です。)「よろしくお願いします!」 石橋さんは黙礼、永瀬さんは拍手で迎えてくれました。そして撮影開始!二人の刑事を駅員が忘れ物室へ案内してストーリーのカギであるカバンを差し出すという流れ。カメリハが3回程行われ段取りのチェックの後に本番!私はもうパニック!現場もなんだかピリピリしてる。それもそのはず前日の撮影は徹夜で行われておりこの日の撮影もおしにおしておりましたんです。そこに私がヒョコっと来たわけですからその間の温度差はだいぶ違うわけです。ちゃんとやらなきゃ。そしてこの場から1秒でも早く立去りたい。
 TAKE ONE!石橋さんの「すいませんが出てってもらえませんか。」これが怖かったマジなんだよね。「え、でも・・・」と動揺するんだけど普通に動揺しています。その後セリフもかんでるし・・・「はい、カット!OKです。」いいのかよ。一発終了。でもピリピリしている現場。お疲れ様でしたと逃げるように帰りました。 結構ブルーになりましたが本編をみたら普通でしたね。ま、そんな感じで撮影されたわけです。
2002年3月20日 鑑賞
 21時開場なので20時30分頃に行くとすでに立ち見の札が・・・。そうだ今日は園子温監督と石橋凌のトークイベントがあったのだ。ロビーは人でいっぱい。でも奇跡的に席は空いていた。一人で行ったのがよかった。本編は私はおもしろかったと思いますよ。でも自分が出ていたり打ち上げで一緒だった人たちが出ていたので客観的には観れなかったですね。でもROLLYのところは面白かった。台本を読んだ時点でこの役は難しいなと思っていた。チャールズ・マンソンみたな風貌の人ではなく Dr.フランクばりのROLLYが好演している。でも嘉門洋子はなんであんなに怯えているんだろう。ちょっと笑えた。
  終演後トークショー。監督によると石橋さんの刑事の部分は斉藤たかおでROLLYの部分は赤塚不二夫なのだそうだ。ま、本当に別って感じはしたね。『自殺サークル』は第二弾、三弾と続く予定だそうです。またその時は駅員さん役でお願いしたいところです。